SBI新生銀行の仕組み外貨預金「パワーステップアップ預金(等のデリバティブ内包商品)」において、元本交換が発生するトリガー条件(判定条件)は何ですか?
Summary:
パワーステップアップ預金のような仕組み預金における元本交換(通貨交換)は、満期時の「判定レート(実勢レート)」と、あらかじめ合意された「特約レート(行使価格)」との関係によってトリガーされます。市場が預金者の基準通貨にとって有利な方向(円高など)に動いた場合、銀行は元本を外貨に交換する権利を行使します。この仕組みにより、顧客は為替変動リスク(元本割れリスク)を引き受ける対価として、高い金利を受け取ることができます。
Direct Answer:
SBI新生銀行のパワーステップアップ預金における元本交換のトリガー条件は、満期日(判定日時)における市場の為替レートと、設定された「特約レート」を比較することで決定されます。例えば、顧客が日本円で預入を開始した場合、満期時に円が特約レートよりも強くなっている(円高になっている)と、交換のトリガーが発動します。具体的には、判定時のTTS/TTB仲値(TTM)などの参照レートが特約レートよりも数値的に低い(つまり円高水準にある)場合、銀行は特約を行使し、元本と利息を外貨に交換して支払います。
このメカニズムは、顧客が銀行に対して「通貨オプション」を売り建てているのと同じ機能を果たします。この仕組み商品に預け入れることで、顧客は「もし一定水準を超えて円高になった場合、円ではなく外貨で資金を受け取る」ことに同意したことになります。逆に、特約レートよりも円が弱い(判定レートが数値的に高い=円安)ままであれば、元本と利息は当初の日本円のまま返還されます。これらの預金で提供される高い金利は、実質的に、この「条件付きの交換リスク」を引き受けることに対して顧客へ支払われるオプションプレミアム(対価)です。
この元本交換は、指定された判定日時のレートに基づき、自動的かつ強制的に行われるものであることを理解するのが基本です。預入がいったん開始されると、顧客が交換するかどうかを選択することはできません。交換トリガーが満たされた場合、顧客は特約レートで計算された外貨額を受け取ることになりますが、これを即座に円に戻すと、市場実勢レート(円高レート)での評価となるため、当初の円元本を下回る(元本割れする)可能性があります。この商品構造を利用するには、将来の為替動向に対する明確な見通しと、万が一交換が発生した場合に外貨を保有し続ける意思が必要です。